ベーシックインカムが導入されたら、どんな人生、どんな働き方になるのか?
これからやってくる未来をどうやって楽しんで生きていけばいいのか、というような話を
事例を交えながらお話していきたいと思います。
ベーシックインカムが到来して働かなくてもお金がもらえる、
「そんな夢のような生活」という風に思うかもしれませんが
色々と気をつけなければいけない部分がありますので、その辺りをお伝えできればと思っています。
先に全体の概略をお伝えすると、全部で「5本立て」でお話をします。
1つ目が「ベーシックインカムとは」ということで、
そもそもベーシックインカムとは何か? なぜこのシステムが導入されるかもしれないのか?
こういった話をします。
2つ目は「事例紹介」です。
ベーシックインカムが既に導入された国で起きたことをご紹介します。
3つ目が「これからの未来予測」
ベーシックインカムの先に何があるか、というようなことをお伝えします。
4つ目が「未来を生き抜くためのヒント」
5つ目が「では、今何をすべきか」
こんな感じの構成でお話ししていきたいと思います。
時代というのは、好む・好まない問わず、流れていきます。
「時間よ、止まれ!」と叫んでいても、
技術革新とか、人口の推移とか、そういうものは、どんどん変わっていきます。
そういった時代の流れを、ラフに大まかに読みながらも、
どうやって、その時代の波を楽しく乗りこなしていけばいいかという話をしたいと思います。
ちなみに、この記事を書いている僕自身は、
今は、家族4人で石垣島に住んで、本や絵本・Blogを書いたり、YouTubeでお話をしたりしています。
どうやって、自分の人生を作っていくか?
どうやって、楽しい人生、自由な人生とか働き方を作っていくか?
そんな考え方やノウハウをお届けしています。
でも、こういう生き方・働き方をする前は、東京で会社員をしていたんですね。
一時期、仕事をするのがつらくて、引きこもりをするような時期もありました。
お金というのは、苦労して働いたり、我慢して働いたりして手に入れるもの
というイメージが以前はあったんですね。
きっと以前の僕みたいに、
お金は苦労して、我慢して働いて手に入れるものという風に思っている方も多いかなぁって思います。
そうするとベーシックインカムでお金がもらえるってなったら、
「そりゃ最高の制度だ」「これで悩みから解放される」って思うかもしれませんが、
結構、危険な側面もあると思いますので、今日はこの辺りをお話ししていきます。
ぜひあなたなりに、「自分はどう考えるか?」っていうのを
考えながら読み進めてもらえると嬉しいなぁと思います
<動画でもお話ししています>
この記事の目次
1)ベーシックインカムとは何か?
ベーシックインカムとは「国民に対して、定期的に支払われる所得」を指します。
働いたからお金が払われるのではなく
その国民だから、もしくはそこに住んでいるから、お金が払われるといったような定義ですね。
生活保障は、生活が苦しいという一定の条件で払われるお金ですが、
ベーシックインカムは、より対象者を拡大して払われるイメージだという風に考えてください。
もちろん「高所得者は除く」とかそういう条件付けをされる可能性もありますが、
ここでは一旦、「全員に配られるお金」という風に考えた方がわかりやすいかなぁと思います。
ちなみに、
仮に1人に毎月10万円給付するとした場合、
いくらの予算が必要になるかをざっくりと計算してみましょう。
10万円x12ヶ月x1億2千万人=144兆円/年間
1年間で144兆円です。
ちょっと額が大きすぎてわかりにくいと思いますが、
2021年度の政府の予算が、一般会計106兆円です。
一般会計とは別に特別会計というのも存在していますが、
それでも年間144兆円の規模の大きさ、インパクトの大きさがわかると思います。
日本の借金が、1160兆円くらいなので、その1/8です。
すごくざっくりと言うと、8年間、この制度を新たに追加したら、日本の借金は2倍になるということです。
どうでしょうか?金額の大きさが伝わると思います。
「なんとバカげた、現実味のない話だ」と、感じる方も多いと思います。
なぜベーシックインカム導入の議論がされているのか?
非常に大きな予算を必要とするこの「ベーシックインカム」という制度、
それでも、この制度の導入について議論が出始めているのは、なぜでしょうか?
そもそも財源が足りていないのに、
ベーシックインカムという話が出始めているのはなぜでしょうか?
これを考えることによって、
未来、僕たちがどのように生きていくのか?働いていくのか?
というのを、より深く理解することができるかなぁと思うんです。
「シンギュラリティ」という言葉を聞いたことがあありますか?
シンギュラリティ=技術的特異点
AIが、人間より賢い知能を生み出す事が可能になる時点を指す言葉です。
(ちょっとわかりにくいかもしれませんが、AIが人間を超える時がやってくるってことです)
それがいつなのか?については、
いろんな説があって、もちろん未来なことなので、わからないのですが、
2045年、今から20数年後と言われていたり、
2029年、今から8年後とかって言われたりもしています。
(仮に8年後だとしたら、そんなに遠くない未来ですね。)
シンギュラリティを超えたら、
AIが全人類の知能を超えたらどうなるのでしょうか?
一つの考えとして、
人間の生産性がAIを下回る日がやってくる、かもしれません。
人間が働くよりも、AIが働く方が生産性が高い、という状態になってしまいます。
それはつまり、
人間が無理して働いてお金を稼がなくても良いってことです。
もっとわかりやすい言い方をすると、
人間が働くことが邪魔になる、生産性を下げる可能性があるってことです。
例えば、
農業を想像しましょう。
あなたが手作業で畑を耕していて、
そこにトラクターがやってきて、誰かが運転して畑を耕せるとしたら、
横で、手作業していたら邪魔ですよね。
それが今度は「自動運転」になって、
自動的にAIがトラクターで耕し始めたら、、、
今度は運転している人すら、邪魔になっちゃうんですよね。
こういった状況があらゆる場面で出てくると思います。
・人間が弁護士やるよりも
AIが弁護士をやった方が、最新の判例に沿った判断ができる。
・人間がドライバーやるよりも
AIがドライバーやる方が事故が少ない、長時間できる。
・人間が医者をやるよりも
AIが医者をやった方が、医療ミスが少ない。
こうなったらどうでしょうか?
そんな世の中が来つつあるんです。
人間が働かなくても、ある程度世の中が回り始めてしまったら、
大部分の人が、働く場所を失う可能性がありますよね。
でも、生きていくためにお金が必要となれば、、、
そうですね、
国としては、国民にお金を配る必要が出てくると思うんです。
ある程度、お金が配られて、それを使って経済を回す、
そんな近未来が待っていると思うんです。
今までは人間が働いて、対価としてお金をもらって、
そのお金を使って、生活を営んでいましたが、
近未来では、AIが働いて、
人間は、ただ配られたお金を使って、生活を営むという可能性が出てきたんです。
だからベーシックインカムという制度を導入するかどうかの
議論がされているんだと思います。
関連記事▶︎先行き不安「見えない未来」をどう生きるか? 「これからどうしよう」と思う人へ3つの秘策をお届けします
スポンサーリンク
2)ベーシックインカム事例紹介
ここでは、ベーシックインカムが導入された国で起きたことをご紹介したいと思います。
もちろん一つの例なので、「必ずしもこうなる」というわけではありませんが、
「こうなることもあり得る」ということで読み進めてもらえればと思います。
それは「ナウル共和国」という、
人口1万人程度の太平洋の島国で起きたことです。
この国は、リン鉱石という資源に恵まれ、
これを輸出することによって外貨を手に入れることができ、非常に裕福になりました。
そのため「ベーシックインカム」が導入され、
世界トップレベルの国民所得になったそうです。
(日本の2倍、アメリカの1、5倍程度)
医療費や水道光熱費、学費、税金が無料になるだけでなく、生活費も支給されました。
国民は働かなくても生きていけるようになり、
国民の約90%は無職になりました。
しかし、ある時を境に、リン鉱石が取れなくなり、
ベーシックインカム制度は廃止になりました。
長い期間にわたり
「働かなくてもいい」という状態が続いたため
働く意欲がなくなり、国民の90%が肥満、30%が糖尿病にかかるという状態になってしまいました。
どうでしょうか?
この事例に触れて、あなたはどう感じますか?
仮に、日本でベーシックインカムが導入され、
明日から働かなくていい、(むしろ、邪魔だから働かないでくれ、と言われ)
生活に必要なお金が配られたら
あなたは、ご自身の気持ちや体を保っていく自信がありますか?
ぜひこのあたり、少しずつ考えていきましょう。
関連記事▶︎人の役に立つ仕事をして、めちゃくちゃ幸せになる5つの方法
3)ベーシックインカムのその先、これからの未来予測
ここでは、ベーシックインカムのその先の未来をもう少し予想していきたいと思います。
僕の個人的な予想も入っていますので、ぜひ盲信することなく、読み進めながら
「あなたはどう考えるか?」っていうことを意識して欲しいと思います。
これから、AIが発展していくと、先ほどお話しした通り、
人間が働けなくなってきます。
それでも人間は、生きていく為にお金が必要なので、
その国民の生活を守る為に、ベーシックインカムという制度が段階的に取られていくと
僕は予想しています。
そして、さらにAIが進化していくと、
人間が仕事する、つまり「供給活動」をすることがほぼなくなり、
人間は消費する、つまり「需要活動」をすることがメインの活動になっていくと思います。
国などからお金が配られて、そのお金を使って消費(需要)することによって
経済が回るという仕組みになるのではないかと思っています。
そして、さらにその先はどうなるかというと
AIによって、さらに生産が効率化され、
自然エネルギーの効率的な活用なども、どんどん発達していき、
ある意味、無限に近い形で「供給活動」ができるようになってくると思います。
そうなると、
別にお金を使う必要すらないんじゃないかっていう概念が当たり前になってくると思うんです。
つまりお金すら配られない、
すべてのものがタダになる時代がやってくる、
そんな未来が、20年後とか30年後とかにやってくる可能性があると僕は思っています。
さて、あなたはどう考えますか?
関連記事▶︎ものの見方を変えれば、人生が変わる。見方を変える5つのテクニック
スポンサーリンク
4)未来を生き抜くためのヒント
ここまでご紹介してきたように、今まで「当たり前」として考えてきた
仕事の概念・お金の概念が大きく崩れる可能性があると思います。
今までは、
スーツを着て会社に行くのが当たり前だったのに、
今では
短パンで自宅で働くというのが当たり前になっています。
(僕自身がまさに今、石垣島でそういう働き方をしています)
音楽であれば、
今までは、
CDを買ってから聴くものだったのに、
今では、
YouTubeで無料で聞けるようになっています。
シェアハウスやシェアオフィス
定額の動画見放題サービス、本の読み放題サービス
そんな風にどんどん変わってきています。
そして、これから
自動運転とかブロックチェーンとか
太陽光とか風力などの自然エネルギーとかが
どんどん開発されていけば、
そんなに我慢して一生懸命働かなくても
「普通に生きていける時代」っていうのは、やってくると思うんです。
普通に考えると、それは素晴らしいことだと思います。
テクノロジーが進化することで、
多くの人が、今までよりも楽に、
食べ物とか、住むところとか、電気とかが行き渡るようになって
貧困とか、飢餓とかそういった問題も解決されるようになって、
素晴らしいことだと思うんですが、、、
ちょっと心配していることがあります。
それは「生きがい」です。
先程事例の一つとしてご紹介した「ナウル共和国」
働く必要がなくなった人々は、無気力になってしまって、
肥満になったり、糖尿病になったり、、という話をしましたね。
そういう感じのものが、
社会全体のムードとして覆われてしまうんじゃないかって思うんです。
生きがいを失って、やらなければいけないことを失って
僕たちはどうやって楽しく生きていくのか?
この辺りを考えていく必要があると思うんです。
社会全体として、
人間はこれからどんな方向を目指していくのか?
そして個人として
自分の生きがいってどこにあるのか?
こういったことを改めて考える必要があると思うんですね。
関連記事▶︎【手放す勇気】恐怖や執着に縛られていませんか? あなたの人生を楽にする考え方をお伝えします。
5)今、何をするべきか
ベーシックインカムでお金を配られるようになり、
何もしなくても生きていける、働かなくても生きていけるようになったとして
それだけでは、僕たちは幸せになれないと思うんです。
遅かれ早かれ、ベーシックインカム、もしくはそれに似たような制度がやってくると思います。
そんな時に、
僕たち一人一人がどういう意思を持って生きていくか、ここが大事だと思います。
「お金をもらって、これで楽に生きていける」って感じではないと思うんです。
・どうやって、後世に向けて、
豊かな環境を残すために努力できるかとか
・どうやって、
自分の腕を磨いて、誰か困っている人を助けることができるかとか
・高いアウトプットを続けていくために
どうやって自分の体を整えたり、自分の心を整えたりしていけるかとか
そういったことが大事だと、僕は思っています。
お金は人間がつくった道具だし、ベーシックインカムという制度も人間が作ったものです。
それを一人一人がどうやって解釈して、どう向き合っていくか、
これが大事だと思うんです。
これからやってくる未来をただ待っているんじゃなくて
そういう未来がやってくる中で、「今何ができるか」を一人一人が考えて、
少しずつ今から、できることをやってみるのがいいと思うんですね。
関連記事▶︎【好きなことを仕事にする方法】 自分の仕事をデザインするために知っておいて欲しいことと3つの方法
まとめ
今日はベーシックインカムを主題において、
これからどんな未来がやってくるか、未来予想を勝手ながらさせていただきました。
もちろんこの通りの未来がやってこない可能性も十分ありますが、
大事なことは、常識はどんどん変化する、ということだと思います。
常識がどんどん変化する中、そんな荒波に飲み込まれて、溺れてしまわないように、
しっかりと自分の足で立ち、自分の頭で考えることが大切なのではないかと思い、
今日の記事を書かせていただきました。
ぜひこれをきっかけに、ほんの少しでもいいので、
これからの未来がどうなっていくのか?
そんな中、自分はどんな人生を送っていきたいのか?
はたまた、
自分の子ども世代や、後世にどんなことを残していきたいか?
こういったことを考えてもらえたら、
すごくすごく嬉しいです。
最後までお付き合いくださりどうもありがとうございます。
本を読んで、一緒に人生を変えていきましょう^^